この時期は羽アリにご注意ください②~シロアリはBIORESCUE虫の110番までご相談を

例年4月からシロアリの群飛という現象が始まります。この群飛は一度に数百から数千の羽アリが飛ぶ現象です。羽アリはあちこちに散らばりますので、羽アリが出たからと言って一概にシロアリの被害が発生しているとは限りません。今日は羽アリを見た際のチェックポイントについて書きます。

いつもご依頼ありがとうございます。

前回のシロアリについての続きです。この時期、黒や褐色の羽アリが家にやってくるのはたいていシロアリですよ、というお話をさせていただきました。

シロアリはこの時期新しい営巣地を求めて、巣から一部の働きアリが羽アリとなって飛び立ちます。ヤマトシロアリは日中にイエシロアリは夕方に飛び立ちますが、これらの羽アリたちが光を求めて各家庭にやってきます。(これを集光性といいます)

注意していただきたいのは、羽アリが出たからといって家がシロアリの被害にあっているとは限りません。その点については落ち着いて状況を見定める必要があるということです。以下、チェックポイントをかき出します。

一つ目のポイントは「何匹くらいいるのか」ということです。群飛するシロアリの数は一回に数千匹程度です。シロアリの巣が敷地内や家の近所にある場合はかなりの数が飛んでいるはずです。家の中で数千匹飛んでいる状況は論外ですが、サッシなどにびっしり貼り付いている場合も要注意です。近くに巣がある証左です。逆に数匹、または数十匹見た程度であれば群飛した地点は遠い可能性が高いといえます。

もう一つのポイントは「羽の有無」です。シロアリの羽アリは羽がありますが、飛んで移動した後はすぐに地下にもぐってしまうため切り離されます。巣が遠い場合は羽アリが飛んできても、羽を切断して這って室内に入ってきます。もし室内にたくさんの羽アリが出ていても、その多くが羽のない状態なら近所での群飛ではないかもしれません。

そのほか、ヤマトシロアリかイエシロアリか、いつ頃の時期か、群飛を繰り返しているか、などで大体のところが推測できます。

この時期、気圧などの影響で急に群飛が増えて、びっくりして通報してこられる方がいらっしゃいます。たいていは問題ないのですが、そのような方々には予防工事をお勧めしています。

シロアリは群飛したあと交尾して新しい巣を作り始めます。いまの時点で被害が出ていなくても、シロアリは生息地を広げるために群飛をしているので、いつ自分の家が被害にあうとも限りません。そのようなリスクを回避するための予防工事です。5年に一度の予防工事をきちんとしていればシロアリが侵入してくることはまずないと言ってよいでしょう。